2020年1月にサポート期間の満了を迎えたWindows 7に続き、Microsoft Office 2010(Excel 2010、Word 2010、PowerPoint 2010)も2020年10月13日をもってすべてのサポートが終了します。「業務に差し支えない」「移行コストを節約したい」「移行して不具合が出ると困る」などの理由から今もなお、使い続けている職場も少なからずあるのではないでしょうか。今回はサポート終了後にどんな影響があるのかをご紹介します。
Office2010とは
Office 2010とはWordやExcel、PowerPointといったソフトウェアのことです。一般発売は2010年6月発売で、今から10年前に登場した今や仕事には欠かすことのできない製品です。
サポート終了後はどうなるの?
サポートが終了しても、WordやExcel、PowerPointといったソフトウェアが起動しなくなるわけではありません。従来通り利用することはできますが、問題となるのはMicrosoftによるサポートが受けられなくなる点です。
サポートが切れると脆弱性やウイルスなどに対するセキュリティプログラムの更新がストップしてしまいます。つまり脆弱性が残ったままの極めて危険な状態で Officeを使い続けることになってしまいます。
使い続けるとリスクが高まります
「脆弱性を狙うウイルスにうっかり感染し、大事な顧客情報が流出してしまう」このようなケースも考えられます。そうなると多額の賠償を求められる場合もあり、企業としての信頼性を問われることにもなりかねません。
新たな脆弱性が修正されないOffice 2010はサイバー犯罪者の格好のターゲットになります。サポート終了後、使い続ける期間が長くなればなるほどリスクが高まってしまうため、できるだけ早くアップグレードすることが望まれます。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)によると、2019年1月から6月までにJVN iPedia(一般向けに公開される脆弱性情報データベース)に登録されたOffice 2010の脆弱性は22件。脆弱性の深刻度別割合は、全体の55%(22件中の12件)が3段階中最も深刻度の高いレベル3でした。
また、Office環境の移行は、ソフトやハードの購入などの経費がかかるので稟議が必要になり、作業に慣れるまで時間を要することが予想されます。サポート終了の期限が近づいてから慌てて移行するとなるとトラブルも多いので、今のうちから余裕をもって移行作業を進めるようにしましょう!