2020年上半期、国内外にて新型コロナウイルスが大流行しており、その状況は今もなお続いています。サイバー犯罪者はこの状況を利用し、メール、ソーシャルメディア、不正サイト、偽アプリなど、幅広いプラットフォームで様々な手口を駆使した攻撃を展開しました。特にこの上半期の期間は、国内におけるフィッシング詐欺は過去最大規模となり、テレワークや外出自粛などによりネットワークアクセスに費やす時間が長くなっていることが影響されています。また、今では不可欠なコミュニケーション手段となったビデオ会議アプリに便乗する攻撃、「Zoom Bombing(ズーム爆撃)」と呼ばれる迷惑行為から、認証情報を狙うフィッシング詐欺など、その手口は多岐に渡っています。
ランサムウェアとは
ランサムウェアとは、感染したPCをロックしたり、ファイルを暗号化したりすることによって使用不能にしたのち、元に戻すことと引き換えに「身代金」を要求する不正プログラムのことです。身代金要求型不正プログラムとも呼ばれます。
コロナ禍での動き
新型コロナウイルスに乗じ、医療を含め、さまざまな業界へのサイバー攻撃が活発化しています。日本ではあまり報じられていませんが、最近では、学校へのランサムウェア攻撃が増加しています。オンライン授業への切り替えで、今まで以上にITへの依存度を高めている学校のサイバーセキュリティ強化が必要です。なりすましメールによる被害を防ぐためのメールフィルタリングやアンチウイルスソフトの導入のほか、使用しているソフトウェアやOSの脆弱性を突かれたサイバー攻撃を防止するためのタイムリーな更新作業が求められています。